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クリニックの開業資金はどれくらい?

クリニックの開業を検討するにあたり、最初に直面するのが「開業資金」の問題。実際にどれくらいの資金が必要なのか、コストを抑えるための方法について解説します。

開業資金はいくらかかる?

クリニック開業に必要な資金は、診療科や地域によっても変動しますが、一般的には5,000万~1億円程度と言われています(※1)。

診療科目によって必要な面積数や内装費用が異なるため、さらにクリニックを開業する場所によっても費用は大きく変わります。自宅兼の持ち物件に開業するのか、新たに建物から建てるのか、モールなどに賃貸するのか、どのような計画を考えているのかがポイントです。

(※1)参照元:M3 DigiKar公式HP(https://digikar.co.jp/articles/how-to-choice-emr/article37)

広島県の土地相場

広島県の「令和6年広島県地価調査」で公表されている県内421地点の基準地のデータによると、診療所・診療所兼事務所住宅・診療所兼事務所共同住宅・診療所兼住宅の1平方メートルあたりの平均価格は以下の通りです。(※2)

診療所のみ、事務所も併用する、住居も併用するなど、開業時のスタイルによって費用は変わります。どのように開業するか、資料の平均価格を参考にしてみてください。

基準値の利用の現状 基準地の1平方メートル当たりの価格(円)
診療所 42,200円
診療所・事務所兼住宅 930,000円
診療所・事務所兼共同住宅 399,000円
診療所兼住宅 124,000円

※税不明

(※2)参照元:広島県公式HP「基準地一覧(林地を除く)」(https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/39/30chikachosa.html?utm_source=chatgpt.com)

開業資金の主な内訳

物件取得費用

物件の取得やリースにかかる費用は、全体の大きな割合を占めます。賃貸物件を選ぶ場合でも、敷金や礼金、保証金や仲介手数料が必要です。月額賃料の6ヵ月~12ヵ月程度は見ておきましょう。

内装・外装工事費

患者さんが訪れやすく、快適な空間作りのためには、内装や外装に一定の投資が求められます。待合室や診療室などの設計にこだわるほど費用が増えます。

医療機器・設備費

診療科によっては高度な医療機器が必要で、その分費用も高くなります。電子カルテ、一般撮影影装置、超音波診断装置など、概算で2,000万円となるケースもあります。

その他の費用

広告宣伝費、開業時の法的手続きにかかる費用、医療法人設立費用、スタッフの人件費などが含まれます。開業準備には細かいコストが積み重なります。

これらを合わせると、クリニック開業にはさらに資金が必要となるケースが多いのです。計画段階でしっかりとした資金計画を立てることが重要です。

クリニック開業で自己資金はいくら必要?

開業資金を銀行から借り入れたり、リースで賄うことを想定した場合、自己資金の目安は総額の5~10%程度を用意することが望ましいとされています。(※2)自己資金が不足している場合でも、いくつかの方法で資金を補うことが可能です。

(※2)参照元:JA三井リース公式HP(https://www.medit.jp/cost/index.html)

金融機関からの借入

開業資金の7割程度を融資で賄うケースが多く、クリニックの事業計画や診療科目に応じて金融機関からの借入れが可能です。日本政策金融公庫や地方銀行、信金が主な資金調達先となります。

自治体の補助金や助成金

広島県や各市町村では、クリニック開業者向けに補助金制度を設けている場合があります。府中市では開業を支援する「医療機関開業支援等補助金」、広島市では「中小企業融資制度」など、制度を利用することも一つの手です。

参照元:府中市公式HP(https://www.city.fuchu.hiroshima.jp/soshiki/kennkofukushibu/iryoseisakuka/iryo_byoin/701.html)

参照元:広島市公式HP(https://www.city.hiroshima.lg.jp/soshiki/115/4441.html)

リース契約

高額な医療機器はリース契約で導入することで、初期コストを抑えることができます。

自己資金が少ない場合でも、こうした調達方法を組み合わせることで、無理のない範囲でクリニックを開業することが可能です。

診療科ごとの開業資金

診療科によって必要面積が異なるため、開業資金も異なります。いくつか例を紹介します。

一般内科

必要面積:35~45坪。

クリニックを建築して開業する場合は2,000万円程度、テナントに入り開業する場合は6,000万〜8,000万円ほどが目安とされています。

小児科

必要面積:30~40坪

隔離室やキッズルーム、吸引器といった小児科に必要な設備を踏まえ戸建てを想定すると、5,000万以上必要です。

皮膚科

必要面積:25~35坪

3,000万円程度が目安とされています。レーザー治療がある場合は設備のため30坪以上必要となるでしょう。

整形外科

必要坪数:60~70坪

画像診断装置といった設備投資、リハビリテーションに力を入れる場合はさらに設備にコストがかかり、5,000万円~1億円になる可能性もあります。

参照元:JA三井リース公式HP(https://www.medit.jp/cost/index.html)

参照元:M3 DigiKar公式HP(https://digikar.co.jp/articles/how-to-choice-emr/article37)

まとめ

クリニックの開業には、診療科や施設の規模により異なります。開業資金の内訳には物件取得費用、内外装工事費、医療機器や人件費が含まれ、特に物件や医療機器の選択が資金計画の重要な要素となります。診療科ごとの特徴に応じた資金計画を立て、無理なく実現可能な開業計画を進めましょう。

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※1 参照元:2024/10 タカラベルモント公式HPよりhttps://www.takara-dental.jp/startup/

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